街中の印刷サイズの使い分け
サイズによる使われ方の違いを解説
ポスターやパネルのサイズ選びは意外と奥が深いものです。日常で目にするポスターや広告、その多くは意図的にサイズが選ばれています。それぞれのサイズがどのように使われているのか、そして規格ごとのサイズも明記して、定型サイズを中心に解説をいたします。
1.「A3サイズ」:家庭のプリンターでも印刷できる汎用性
「家庭でも店舗でも印刷万能選手」
A3サイズは、家庭用プリンターで印刷できる最大のサイズ(A2の場合も)として多くの人に親しまれています。
ビジネスでは、A4と合わせて資料として活用しますね。パンフレットや会社案内など。
また、飲食店など、ラミネーターお持ちであれば、メニュー表や、告知物(注意表記など)をパウチ加工をして活用できます。
手に取って見るサイズとしては、A3サイズが最大のパフォーマンスを有しています。
手に取る事で見れば他に例として、マクドナルドのトレイがあります。
厳密には400×270mm程度でA3より少し小さいですが、ほぼA3ですね。使い勝手が丁度良いサイズなのでしょう。ちなみに敷いてある紙は340×240mmとの事。
他に見かけるものとして、選挙ポスターもほぼA3サイズです。国政選挙のポスターの方が少し大きいです。
他に最近よく聞く「コンビニ印刷」も最大サイズはA3です。同じように、オフィスの一般的なレーザープリンター(複合機)でもA3が最大サイズです。
掲示広告物としてはやや物足りないサイズですが、手に取る物として、またサイズの汎用性が優れたサイズと言えるでしょう。(A3=420×297mm)
2.「B3サイズ」:小型の掲示広告物で真価を発揮
「毎日見てる?それ実はB3サイズ」
電車に乗るたびに目にする中吊り広告、そのサイズはB3です。
このサイズは、広すぎず狭すぎず、適度な情報量を詰め込むのに最適。電車内という限られた空間で、乗客に強くアピールできるサイズとして多用されています。
他に、書店でよく見かける新刊書などのポスター、の多くはB3が多いですね。
大きな書店ではスペースもありB2・A2ポスターも見かけますが、街中の書店ではB3が最適とされます。入口ガラス面、レジ周り、平台側面、柱壁面などでしょうか。
B3の魅力は、掲示広告物として小型でも情報をしっかり伝える大きさである事でしょう。
余談になりますが、筆者が美術系のデザイン科を目指していた頃、予備校の課題はほぼB3サイズでした。
(B3=515×364mm)
3.「A2〜B1サイズ」:アートな雰囲気を演出する
「一般的な広告物サイズではないでしょうか」
A2、B2、A1、B1サイズ辺りが、一般的な掲載ポスターのイメージがあります。
程よい面積で、遠目でも、キャッチコピーが見えて、動線上で「気づき」を与える十分なサイズでしょう。掲載場所で使い分けるサイズでもあります。
コンビニ印刷では対応しないため、ネットプリントでも特にニーズのあるサイズです。ちなみにポスターチャンネルで特に多いご注文はA2サイズです。
(A2=594×420mm/B2=728×515mm/A1=841×594mm/B1=1030×728mm)
4.「B1〜B0サイズ」:場所を選びますが、効果絶大
「明確な意図がありとても目立つサイズです」
B1、A0、B0を使用される場合、簡単に掲載できるサイズではないため(B1を除く)、掲載する場所も目的も決まっている事でしょう。良く見かけるのは駅の構内ですね。
他にもスポーツや学習のスクール系の廊下、美術館の告知用などが多いですね。屋外の場合も車を運転している方、バスに乗って外を見ている方には十分に目立つサイズです。
(B1=1030×728mm/A0=1189×841mm/B0=1456×1030mm)
5.「B0サイズ以降」:常設の看板が多いです
「塩ビシートを使用した屋外看板が多い傾向」
B0サイズ以降の場合、ポスターはあまり見かけず、シール印刷(塩ビシート)が多く、サイズも定型外(その場所に合わせる)が多いですね。
道路の横の看板(野立て看板)、店舗のメインの看板、ロードサイン、ビル屋上看板などなど、これまでのサイズとは用途が違う所もありますね。
「街中の印刷サイズの使い分け」のまとめ
今回のご紹介はあくまで一例です。街中の広告物でも規格が多数あります。
筆者が以前、製作を行っていた、飲食店やスーパーでは、通称「短冊ポスター」と呼ばれるものがあり、サイズはA全1/3サイズ(W280×594mm)でA1横ポスターを1/3にしたサイズです(サイズは一例です)。
また、900×300mmのパネルも良く使われます。スーパーやコンビニの端の什器(通称エンド)の棚の上に置かれるのを見かけます。
業種によっても使い分けている専用のサイズもあります。ポスターチャンネルでは、特別なサイズも印刷可能範囲(超大判印刷)以内であれば、印刷可能です。ぜひご利用ください。