画像解像度と印刷の関係
今さら聞けない!? 画像解像度って何?
ポスター印刷やパネル印刷、そしてシール印刷において、画像解像度は仕上がりの質を大きく左右する重要な要素です。適切な解像度を選択することで、鮮明で美しい印刷結果を得ることができます。
しかし、適切な解像度が分からないと、画像が粗くなったり、ぼやけたりして、せっかくのデザインが台無しになってしまう可能性もあります。
そこで今回は、ポスター印刷やパネル印刷、シール印刷における画像解像度について、基本的な知識と具体的な例を交えて解説します。
1. 解像度とは何か?
解像度とは、画像を構成するドット(画素)の密度を表す数値です。一般的に、dpi(dots per inch)またはppi(pixels per inch)という単位で表されます。
dpiは1インチあたりのドット数、ppiは1インチあたりのピクセル数を表します。
筆者の周りの環境では、解像度はdpiとして認識していることが多いです。これは、モニターの解像度の最小単位である「ピクセル」に対し、印刷物の点である最小単位は「ドット」になるからです。ポスターチャンネルでは、「dpi」と「ppi」を同一として取り扱いますが、原則「dpi」と表示します。
ですので、Adobe PhotoShop で解像度単位は「pixels/ inch」として表示されますが、この単位をポスターチャンネルでは「dpi」の数値として認識いたします。ちなみに「pixels/cm」ではありませんので、ご注意ください。
2. 印刷に適した解像度
ポスター印刷やパネル印刷に適した画像解像度は、印刷サイズや素材によって異なります。一般的には、以下の解像度が推奨されています。
ポスター印刷: 300dpi~400dpi
パネル/シール印刷: 200dpi~300dpi
ポスターチャンネルでも同様ですが、あくまで目の前で見るための解像度です。
離れた場所から見るものに関してはこの限りではありません。
筆者のこれまでの経験として、ポスターをオフセット印刷でする場合、300〜350dpiで十分。
オンデマンド印刷(インクジェット印刷)の場合は、250〜300dpi。
パネルやシール(塩ビシート)でも250dpiで十分です。またターポリン生地に関しては、200dpiで十分。もう一つ、当サイトでは取扱がありませんが、のぼり旗で使うポンジ生地の場合、100dpiと。
印刷する素材で推奨解像度は変わります。
これは、印刷素材(用紙)の再現性によるもので、素材に対してインクの付着率にも関係します。
素材が凸凹したり、密度がなければ、印刷での表現もそれなりとなるため、推奨解像度も下がります。
3. 解像度が低い場合の問題点
解像度が低い場合、画像が粗くなり、ギザギザが目立ってしまいます。特に、画像内の文字や細かい部分もし撮影したオリジナルの画像で解像度が高いデータが残っているのであれば、再度、入稿用の画像を作り直す事を推奨します。
スマホからLINEやメールでデータを送信や受信で解像度が極端に低くなる場合があります(機種によって違いはあります)。その場合は別の手段でオリジナル画像を入手しましょう。
パソコンと同期して入手や、ファイルアップロードの利用、Googleドライブの共有、クラウドサービスなどです。
4. 解像度が高い場合の問題点
解像度が高すぎる場合、ファイルサイズが大きくなり、印刷に時間がかかってしまうだけでなく、データ容量を圧迫してしまう可能性があります。
ポスターチャンネルでは、入稿時のアップロードは400MBまでとなっています。それ以上の場合は、Web上のファイルアップロードシステムでアップいただき、そのURLを入稿時に記載ください。
Adobe Illustratorの入稿データにありがちな事ですが、配置画像の原寸サイズの解像度が異常に高い状態で入稿される事があります。Adobe Photoshopの印刷サイズと、Adobe Illustratorの配置サイズと見比べてみましょう。実際の印刷サイズで解像度が1,000dpiになったケースもあります。
容量の無駄となりますのでご注意ください。
5. まとめ
ポスター印刷やパネル印刷、シール印刷において、画像解像度は重要な要素です。
適切な解像度を選択することで、鮮明で美しい印刷結果を得ることができます。上記の解説を参考いただき、印刷サイズや素材に合わせて適切な解像度で画像を作成いたしましょう。