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合成紙の特徴について解説

合成紙って何? ←ポスターチャンネルが解説します!

ポスター印刷で、耐久性と美しさを両立させる素材として注目されているのが「合成紙」です。これまでの記事に「合成紙」単独のものがなく、今回、合成紙の特徴や利点について詳しく解説し、その魅力を紹介させていただきます!

1.合成紙とは?

合成紙とは?

合成紙とは、一般的な紙とは異なり、石油由来の合成樹脂を主成分とする素材です。商品名として「ユポ紙」と言う事もあります。見た目や手触りは紙に近いものの、ポリプロピレンやポリエステルなどの合成繊維を使用しているため、非常に高い耐久性と防水性を持っています。
そのため、屋外使用に適しており、特に長期間にわたり品質を保つ必要がある用途で広く利用されています。

特に、身近な合成紙を用いた印刷物は、選挙ポスターやその投票用紙ではないでしょうか。水を吸収しないため屋外掲示に向いているのと、折り曲げても元に戻りやすい特性があります。

2.合成紙の特徴

合成紙の特徴01 合成紙の特徴02

耐久性
合成紙の最大の特徴は、その耐久性です。紙は通常、水分や紫外線に弱く、時間が経つと劣化が進みます。
しかし、合成紙はその性質上、これらの要因に対して非常に強く、屋外での使用でも色あせや破れを防ぎます。
さらに、湿気や油分にも強いため、汚れやすい環境でも安心して使用することができます。

防水性
合成紙はその名の通り、完全に防水仕様です。紙が濡れてしまうとボロボロになってしまうのに対し、合成紙は水に浸しても形状や品質が損なわれることはありません。この特性は、屋外広告やポスターなど、雨や湿気にさらされる可能性が高い場所での使用に最適です。

耐候性
耐候性とは、気候条件に対する抵抗力を指します。合成紙は紫外線にも強いため、直射日光の下でも長期間にわたり色あせや劣化を防ぐことができます。これにより、合成紙を使ったポスターや看板は、鮮やかな色彩を長く保つことができ、訴求力を高めます。

引張強度
紙と比較して、合成紙は非常に高い引張強度を持っています。これは、強風や物理的な衝撃にも耐えることができることを意味します。特に、屋外のポスターや横断幕など、風の影響を受けやすい場所での使用には大きなメリットがあります。
破けにも強く、合成紙は風の影響ではまず破けません。
人の手によって破こうとしてもまず破けない強度があります。

3.合成紙の活用例

合成紙の活用例01 合成紙の活用例02

屋外広告や看板
合成紙の耐久性、防水性、耐候性から、屋外広告や看板の印刷素材として最適です。特に長期間掲示する必要がある広告では、合成紙を使用することでメンテナンスの手間を大幅に減らすことができます。

ラミネート加工なしでの使用
通常、屋外用のポスターや看板にはラミネート加工が施されることが多いですが、合成紙の場合、そのままの状態でも十分な耐久性を持っています。これにより、ラミネート加工にかかるコストを削減することが可能です。(紫外線によるインク劣化はあります)

工場や厨房などの過酷な環境
合成紙は湿気や油分に強いため、工場や厨房などの過酷な環境でも使用が可能です。例えば、工程表や衛生管理表など、常に掲示しておく必要がある情報を、長期間にわたり維持することができます。
但し、熱の発生する箇所では、歪みや劣化は発生します。掲示場所には注意しましょう。

屋外イベントやスポーツ大会
屋外イベントやスポーツ大会でも、合成紙のポスターや横断幕は非常に役立ちます。これらのイベントは天候に左右されることが多いため、耐久性の高い合成紙を使用することで、安心してご使用いただけます。

4.合成紙の選び方

合成紙を選ぶ際の判断基準として、筆者の考えは、掲示期間と、掲示場所と考えます。
例えば、長期間にわたり掲示する場合や、屋外で使用する場合などは特に耐候性が求められます。

ポスター印刷で選べる、マット紙、光沢紙、半光沢紙に比べ合成紙の方が耐候性に優れています。その理由として、合成紙は純粋な「紙」ではなく「石油由来」のためである事と、印刷で使用するインクが「溶剤インク」だからです(他のポスターは水性顔料インク)。
使用用途としては、他のポスターと変わりませんが、使用できる幅は他のポスターより広いでしょう。

ラミネート加工については、「なし」の選択肢もありますが、紫外線や印刷面のキズなどを考慮した場合は加工を薦めます。ラミネートにUVカット効果があるためです。

逆に、屋内で、4半期ほどの掲載の場合、合成紙はおすすめしません。メリットを活かせないからです。
他の用紙を選んだ方が金額も抑えられます。また、合成紙よりも高い耐久性・耐候性を希望される場合は、ターポリンポスターもございます。同じ石油由来で「布」としての素材となりとても丈夫です。
ただ、印刷の精度は合成紙より荒くなります。

まとめ

合成紙は、その優れた耐久性、防水性、耐候性により、さまざまな場面で活用できる非常に汎用性の高い素材です。特に、屋外広告での使用において、その力を発揮します。
ポスターチャンネルでは、合成紙を使った印刷サービスを提供しており、お客様のニーズに合わせた高品質な印刷物をお届けします。サイズも、定型サイズA3からB0まで製作いただけます。
耐候性のある素材をお探しの方は、ぜひ合成紙をご検討ください。